はじめに
求人を探していると、「短期」「単発」「1ヶ月」といった言葉をよく見かけます。中には、応募条件として「世帯年収500万円以上」などが書かれている案件もあり、違和感を覚えた人も多いのではないでしょうか。
この条件は、企業や派遣会社が独自に設けているものではありません。背景には、派遣法に基づく「日雇い派遣」のルールがあります。
この記事では、派遣の日雇いがどこから制限されるのか、その境界線と仕組みを整理します。
※本記事は内容の変化に応じて随時更新しています(最終更新:2026年2月)。
派遣の日雇いが問題になるのはいつか
判断基準はとてもシンプルです。
- 派遣契約の期間が31日未満かどうか
これだけで、「日雇い派遣」に該当するかどうかが決まります。
重要なのは、
- 日払いか月払いか
- 実働日数が何日か
- 試用期間があるか
といった点は、判断基準ではないということです。
なぜ年収条件が出てくるのか
日雇い派遣は、原則として禁止されています。ただし、法律で定められた例外条件に該当する場合のみ、就業が可能とされています。
代表的な例外条件は以下の通りです。
- 60歳以上
- 学生(本業が学生)
- 本人年収500万円以上
- 世帯年収500万円以上かつ本人年収が半分以下
これらは、派遣会社独自の判断ではなく、制度上の要件です。
日払いと日雇い派遣は別物
よく混同されがちですが、
- 日払い:給与の支払い方法
- 日雇い派遣:契約期間が31日未満の派遣
という違いがあります。
たとえ日払いであっても、契約期間が31日以上であれば、日雇い派遣には該当しません。その場合、年収条件も不要です。
「1ヶ月短期」という表現の落とし穴
求人票で使われる「1ヶ月の短期」という表現は、法律用語ではありません。実務上は、
- 約1ヶ月
- 1〜3ヶ月以内
- 更新の可能性あり
といった意味で使われることが多く、必ずしも31日未満を指すわけではありません。
実際の判断は、雇用契約書に記載される契約期間で行われます。
結論
派遣の日雇いが制限されるのは、「短期だから」ではなく、契約期間が30日以内かどうかという一点です。年収条件は、その結果として付随しているにすぎません。
条件に違和感を覚えた場合は、応募前に契約期間を確認することで、多くの混乱を避けることができます。
